百人一首の札は､ﾎﾟﾙﾄｶﾞﾙから伝来したﾄﾗﾝﾌﾟｹﾞｰﾑの札の影響を受けて現在の長方形の紙札になったといわれています｡
原形は､貝合せから進展した貝覆いの一種歌貝に見られます｡
その後､和歌を覚えるための木製の歌がるたとなり､紙製のかるたに変化しました｡
貝合わせは､左右の組に分けた貝を合わせて､優劣を競う､平安時代からの貴族の遊びです｡
貝の内側には美しい絵が描かれており､平安貴族の女性達が興じる優美な情景が思い浮かびます｡
貝覆は､貝合わせから進展し､一対の貝を見つけて､ぴたりと合うと取れるｹﾞｰﾑです｡
詳細不明ですが､神経衰弱に似た遊びかもしれません｡
歌貝は､和歌の方面から作られた､上の句･下の句を一対の貝に書いて合わせる貝覆いのﾊﾞﾘｴｰｼｮﾝです｡
歌がるたは､和歌を覚えるために､読み札と､取り札に分かれた木製の札です｡
長方形だけでなく､ひし形､将棋の駒のような5角形の札が残されています｡
かるたは､ﾎﾟﾙﾄｶﾞﾙ語､ｽﾍﾟｲﾝ語のcartaが語源です｡
その影響で､歌がるたの札も木製から､紙製の長方形の札になったと言われています｡
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